WordPressの保守とは?保守費用の相場や保守内容について

今回は、WordPress保守の内容や、費用相場、保守が必要な理由について解説していきます。

WordPressは保守をしないとバグや脆弱性が放置されたままになり、ハッキングやサイトが閲覧できなくなるリスクが発生します。

そうならないためにも、専門業者に保守を依頼するのがおすすめです。

この記事では、保守が必要な理由や、保守の内容、相場、保守サービスの紹介などを書いています。

保守を行なっている会社を探している方、一般的な保守料金がどれくらいなのか、どんなことを行なっているか知りたい方は、ぜひ参考にしてください。

WordPressの保守とは

WordPressの保守とは、アップデート作業やセキュリティ強化、更新作業などを行うことです。

保守を代行して行なってくれる会社はいくつかあり、そのような会社に外注するのが一般的です。

保守サービスを提供する会社は、メンテナンス以外にも使い方のサポートを行なっている場合もあります。

保守の細かい内容は、以下をご覧ください。

専門家による保守が必要な理由

そもそもなぜWordPressに保守が必要なのでしょうか。

専門のプロに保守を任せる理由は以下になります。

セキュリティを強化できる

WordPressをデフォルトのまま使ってしまうと、セキュリティ的にはかなり弱い状態になります。

セキュリティを強化するために、適切な設定やセキュリティプラグイン導入をしておく必要があります。

保守の専門家に依頼すると、設定やセキュリティの見直しを行なってくれるので、安全にWordPressサイトを運用することができます。

また、WordPressやそのプラグインには稀に脆弱性が見つかり、緊急のアップデートが行われることがあります。

そのアップデートを放置してしまうと、脆弱性が残ったままになるため、ハッキングされるリスクが高くなってしまいます。

定期的なアップデートを依頼しておくことで、そのようなリスクを軽減することができます。

安全にWordPressをアップデートできる

セキュリティ面・機能面の観点から、WordPressやそのプラグインはアップデートが必要になります。

しかし、アップデートをすると、稀にサイトにエラーが発生することがあります。

エラーが発生すると、

  • サイトにエラーメッセージが表示されてしまう
  • サイトが閲覧できなくなってしまう
  • レイアウトが崩れてしまう

といった現象が起きてしまいます。

このようなアップデート時のエラー発生を防ぐためには、予めテスト環境でアップデートテストを行う必要があります。

保守の専門業者に任せておくと、テストを行なってくれるので、安全にアップデートを行うことができます。

エラー発生時に迅速に対応できる

テストを行なっていても、全てのページをチェックすることは困難なことから、予期せぬエラーが発生する可能性はゼロではありません。

万が一エラーが発生したとしても、保守を依頼していれば専門業者がエラーを解消してくれます(100%エラーを解消できるとは限りません)。

バックアップを取ってくれる

WordPressサイトを安全に運用するには、バックアップの取得は重要になります。

万が一、改ざんの被害にあったり、サーバーの不具合でデータが飛んだりしたときも、バックアップがあれば復旧ができます。

メールや電話でサポートが受けられる

保守サービスによっては、メールや電話によるサポートが受けられます。

WordPressの使い方が分からない、困ったことが起きたという時にサポートが受けられると安心できます。

WordPress保守の相場

WordPressの保守は、10,000~50,000円が相場になります。

料金は保守の内容にもよります。最低限の保守を行なってほしい場合は10,000円前後のサービスを利用し、よりセキュリティやサポートを充実させたい場合は30,000~50,000円ほどのサービスを利用してください。

また、サイトのコンテンツが多かったり、ECサイトや会員サイトだったりすると料金が高くなる傾向があります。

WordPress保守って何やってるの?

WordPress本体のアップデート

WordPress本体は、機能の向上やバグの修正、脆弱性の解決などで定期的にアップデートが行われます。

アップデートを怠ってしまうと、最新の機能が使用できず、セキュリティ面でもリスクが高くなります。

保守業者はテスト環境でテストを行なった後、WordPress本体のアップデートを実施します。

プラグインのアップデート

プラグインも機能向上、バグ修正、脆弱性の解消などを目的としたアップデートが行われます。

保守業者はテスト環境でテストを行なった後、WordPress本体のアップデートを実施します。

セキュリティの強化

WordPressの保守では、セキュリティの強化が行われます。

例えば、SSLの設定をしたり、ログインURLを変更したり、推奨されないユーザー名やパスワードの変更、ファイヤーウォールの設定、キャプチャの設定などです。

セキュリティを強化することで、安心してWordPressテーマを運用することができます。

改ざんの検知

WordPressサイトがハッキングにより改ざんされていないかを、専用プラグインやツールで診断します。

不正なファイル変更などがあれば、ここで発見することができます。

改ざんの検知については、行なっているサービスとそうでないサービスがあるかと思います。

改ざんの検知は手間がかかる作業のため、行なっているサービスの料金は高めに設定されています。

バックアップデータの保存

サイトに万が一のことがあった時のために、バックアップデータを保存します。

ハッキングがあった場合は、一度サイトを削除する必要があるため、バックアップデータが必要になります。

また、稀ではありますが某レンタルサーバーに不具合が起きてデータが消えるということも過去に事例としてあるので、その対策にもなります。

テキストや画像の差し替え、削除、追加

一般的な保守サービスでは、テキストや画像の軽微な修正は料金に含まれています。

サイト内の文言や画像を変えて欲しい時に指示を出せば、管理画面から修正を行います。

サービスによってはオプションとなる場合もあります。

また、複数ページになるほどの修正の場合は、通常は別途料金が必要になります。

メール・電話サポート

WordPressの操作や設定などで分からないことがあれば、メールや電話でサポートを受けることができます。

基本的にはサポートの回数には上限があり、それを超える分に関してはオプション料金が発生するのが一般的です。

WordPress保守サービス一覧

ここでは、WordPressの保守を行なっているサービスを紹介します。

ビークリエイト

ライトプランスタンダートプランビジネスプラン
概要最低限のセキュリティ対策実作業(4h)を含んだ
テクニカルサポート付
実作業(8h)を含んだ
テクニカルサポート付
月額料金10,000円30,000円60,000円
初期費用30,000円〜30,000円〜30,000円〜
内容・WordPressのアップデート業務
・プラグインのアップデート業務
・セキュリティ強化
・Webサイトのバックアップと復元
・WordPressのアップデート業務
・プラグインのアップデート業務
・セキュリティ強化
・Webサイトのバックアップと復元
・テクニカルサポート(4h)
・WordPressのアップデート業務
・プラグインのアップデート業務
・セキュリティ強化
・Webサイトのバックアップと復元
・テクニカルサポート(8h)

コーディングベア

ミニマムプランライトプランスタンダードプランビジネスプラン
月額料金(税別)¥13,200¥22,000¥47,800¥69,800
初期費用無料無料無料無料
内容・WPアップデート
・プラグインのアップデート
・セキュリティ強化
・定期バックアップ
・バックアップ復元
・コアファイル改ざん(チェックまで)
・WPアップデート
・プラグインのアップデート
・セキュリティ強化
・定期バックアップ
・バックアップ復元
・コアファイル改ざん(チェックまで)
・テクニカルサポート 4h
・WPアップデート
・プラグインのアップデート
・セキュリティ強化
・定期バックアップ
・バックアップ復元
・コアファイル改ざん(対処
・テクニカルサポート 4h
・運用更新作業 4h
・WPアップデート
・プラグインのアップデート
・セキュリティ強化
・定期バックアップ
・バックアップ復元
・コアファイル改ざん(対処
・テクニカルサポート 8h
・運用更新作業 8h

キオミルWP保守

キオミルWP保守の保守内容は以下になります。

  • WordPressのアップデート
  • プラグインのアップデート
  • セキュリティ強化
  • 定期バックアップ
  • 緊急時の復元
  • 操作サポート(メール)
  • 検証用環境構築
  • 改ざん検査の実施
  • 月次報告レポートの提出
月額料金30,000円
初期費用0円

WP保守工房プラス

月額料金34,200円
初期費用54,300円
内容・WordPress脆弱性診断
・サーバー・ネットワークシステムの脆弱性診断
・不正アクセスの可視化・遮断
・WordPressアップデート
・OS・ミドルウェアのパッチ適用
・バックアップ
・サーバー監視
・障害対応
・Webサイトのシナリオ監視

その他、細かなオプションを追加することができます。

スパークジャパン株式会社

プランベーシックスタンダードエクストラ
月額料金10,000円(税別)15,000円(税別)30,000円(税別)
年額の場合110,000円(税別)165,000円(税別)330,000円(税別)
アップデート
検証環境構築
セキュリティ対策プラグイン対応30,000円
バックアップの回数月1回月2回週1回
バックアップ数1世代のみ2世代のみ5世代のみ
サイトの死活監視×
コアファイル改ざん検知××

WPセンター安心サポート

Standard
月額料金44,000円(税込)
初期費用無料
内容・検証環境の構築
・WordPress本体のバージョンアップ
・テーマ/プラグインのバージョンアップ
・PHPのバージョンアップ
・セキュリティ対策
・バックアップ
・サイト監視
・サポート
・レポート

ファイブスターコーディング

月額費用33,000円
初期費用無料
内容・コアアップデート
・プラグインアップデート
・定期バックアップ
・バックアップ復元
・検証環境構築
・改ざんチェック
・サポート

WordPress保守サービスの選び方

以下の内容が含まれている保守サービスを選びましょう

  • WordPress本体のアップデート
  • WordPressプラグインのアップデート
  • セキュリティの強化
  • バックアップの取得
  • サポート
  • テキストや画像の軽微な修正や追加

これくらいのサービス内容であれば、10,000~20,000円くらいの料金に収まるかと思います。

さらにセキュリティを強化したいという方は、

  • サイトの改ざん検知
  • レポートの作成

といった内容が含まれているサービスを利用しましょう。相場としては30,000円~50,000円になります。

サイトのアクセス数を増やしたいという方は、SEO対策もオプションで行なってくれるサービスを選んでもいいでしょう。

ただし、SEOは施策内容によって高額になるので、その点は注意が必要です。

なぜWordPressではエラーが発生するのか

WordPressサイトでは、アップデート時にエラーが発生することがあります。

これはWordPressそのものに不具合があるのではなく、プラグインやテーマに原因があることがほとんどです。

具体的には、

  • プラグインが長らくアップデートされず、現在のWordPressやPHPのバージョンに対応していない。
  • プラグインとテーマの相性が悪い。
  • プラグインやテーマにエラーが発生するようなバグやミスがある

これらが原因のことが多いです。

WordPressとプラグインやテーマは別の人が開発しているので、この相性の問題が発生してしまうのです。

保守の知識がない、アップデートを放置した場合のリスク

仕事柄多くのサイトを見てきましたが、保守の知識がない状態で自力で保守したり、そもそもアップデートをせずに放置してしまったためにサイトに問題が発生しているのを見かけることがあります。

保守を専門業者に任せない場合、以下のような問題が発生するリスクがあります。

ここでは、保守を怠ったために発生した

サイトがハッキングされるリスク

WordPressのセキュリティに関する知識がないと、サイトをハッキングされる可能性が高くなります。

サイトが書き換えられて詐欺サイトになってしまう、詐欺サイトに飛ばされてしまうという例は数多く存在します。

デフォルトの設定のまま使っているWordPressサイトの場合、ハッキングはそこまで難しくありません。

サイトが閲覧できなくなるリスク

WordPressサイトが真っ白になり閲覧できなくなってしまう不具合が起きる可能性もあります。

Googleなどでサイトを巡回してると、閲覧できなくなっているサイトに遭遇することがあります。

また、SNSなどで「サイトが真っ白になってしまった」と困っているのを見かけることがあります。

テストを行わずにアップデートを行うと、このようなリスクが高くなります。

サイトにエラーメッセージが表示されるリスク

WordPressサイトでエラーが発生すると、サイト自体は閲覧できるけど、ページの上の方にエラーメッセージが表示されることがあります。

エラーメッセージが表示されるのはセキュリティ上良くないのと、「ちゃんとメンテナンスされていないサイト」という印象を閲覧者に与えてしまいます。

サイトのレイアウトが崩れるリスク

プラグインやテーマをアップデートした際に、CSS(サイトのレイアウトや装飾をする言語)が変更されたために、レイアウトが崩れる可能性もあります。

アップデート前にテストを行うことで、レイアウト崩れが起きることを事前に知ることができるため、本番サイトに影響が出ないよう予め修正を行えます。

サイトのデータが消えてしまうリスク

稀ではありますが、レンタルサーバーの不具合などが原因で、サイトのデータが消えることもあります。

サーバー側でバックアップを取っている場合もありますが、データが消えてバックアップもないという事故が発生した事例もあります。

サイトのデータが消えてしまうと、一から作り直しになるので、サイトを運営してきた苦労が無駄になってしまいます。

バックアップを取得しないとこのようなリスクが高くなります。

アップデートが困難になる

長い間WordPressやプラグイン、テーマ、PHPのアップデートを怠ると、更新する時にエラーが発生する可能性がどんどん高くなります。

一度放置されたサイトは、専門業者でも慎重に取り扱わないといけないほど、アップデートが難しくなります。

まとめ

今回は、WordPress保守の相場や、保守サービスの紹介、サービスの内容、保守を依頼しない場合のリスクについて解説しました。

WordPressサイトは放置が一番良くないので、更新や設定に自信がない場合は、プロに依頼するのが安心・安全です。

サイトのハッキングで被害が出れば、場合によってはクライアントや顧客に迷惑がかかり、最悪の場合損害賠償が発生する可能性すらあります。

ハッキングの影響で事業にも悪影響が出る場合もあります。

保守を外注してアップデートや更新作業を任せることで、発注者は作業時間を削減することができます。


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