皆さんは、Webライティングのテンプレートを使ったことはありますか?
Webライティングには、テンプレートと呼ばれる型があります。テンプレートを利用することで文章の筋道ができ、格段に記事が書きやすくなります。
今回は、Webライティングの主なテンプレートを例文付きでご紹介。
「筆が全く進まない…」「伝わりやすい文章をマスターしたい」「簡単に読みやすい記事を書きたい」という方は、ぜひご参考にしてください!
目次
Webライティングのテンプレートを使うメリット
「テンプレートを使うだけでそんなに変わるの?」「型を使うより自分で考えた方がライティングの力が付くんじゃないか…」と思う方もいらっしゃるでしょう。
もちろん自力で書ける方は必要ないかもしれませんが、ライティングをするうえで、テンプレートの使用は大きなメリットにもなるのです。
というわけでまずは、Webライティングのテンプレートを使うメリットを確認しておきましょう。
要点を伝えやすくなる
テンプレートとは、文章を読みやすくする構成や順序のようなものです。「結論」「理由」「具体例」など決められた要素を順番に書いていきます。
そのため、テンプレート通りに記事を進めることで無駄な文章を省くことができ、格段に読者に要点が伝わる文章に仕上がります。
「なんとなく文章にまとまりがない」「いつも書いているうちに何が言いたいか分からなくなってしまう」という方は、まずテンプレートに従いライティングしてみてはいかがでしょうか。
初心者でもクオリティ高い記事が書ける
テンプレートを使ってライティングすることで、初心者の方でも、クオリティの高い文章を書くことができます。
前述のとおり、テンプレートを使ったライティングとは、必要な要素に従って書くことです。
初心者の方に陥りがちな、「何をどの順番で書けば良いか分からない」という現象を回避することができるので、ぜひ最初はテンプレートを使って書いてみてはいかがでしょうか。
さらにテンプレートを使えばはじめの文章構成に悩まずに済むので、全体のバランスや言葉選びなど、ほかの部分にも目を向けられる余裕も出るようになるはずです。
Webライティングのテンプレート7選
Webライティングに使用される主なテンプレートは、下記の7つになります。
- PREP法
- SDS法
- ホールパート法
- 新・PASONAの法則
- QUESTの法則
- ストーリーフォーミュラ
- 三段論法
さっそくWebライティングの各テンプレートと、例文を見ていきましょう。
1.PREP法
PREP法とは。「結論」「理由」「具体例」「結論」の流れで伝えるライティング方法です。 はじめに主張を伝え、次に理由と具体例を用い、最後にもう一度結論を持っていきうます。伝えたい内容を強調し、分かりやすく述べることができます。
- P:Point(結論)
- R:Reason(理由)
- E:Example(具体例)
- P:Point(結論)
下記は、PREP法を用いた文章の例文です。ぜひご参考にしてください。
旅行を楽しむために大切なことは、事前準備をすることです。(結論)
旅先で予期せぬことが起きたり、イレギュラーなイベントが発生した際に、臨機応変に対応できるからです。(理由)
たとえば海の見える街に訪れた際、水着や浮き輪だけでなく、スマホや貴重品を持ち歩ける防水バックがあった方がなお楽しめるでしょう。そこに防水用の小型カメラ(GoPro)が揃えば、旅の貴重な一瞬を記録に残すことまで叶います。(具体例)
どんなときでも旅をエンジョイできるように、その土地で必要になりそうなアイテムを揃えたり、楽しめるスポットの情報を調べたりと、事前常備を徹底しておきましょう。(結論)
ちなみにPREP法は、文章だけでなく、プレゼンや面接の場などでも活用することができます。結論から伝える話術を習得すると、相手に分かりやすく簡潔に内容を伝えることができるでしょう。
2.SDS法
伝えたい内容を「Summary(概要)」「Details(詳細)」「Summary(概要)」の流れで伝えるライティング方法です。
結論を述べ、詳細を伝え、最後にまた結論を述べるという構成で、PREP法と近いものになります。
無駄なく簡潔な文章を簡単に書くことができるので、ぜひ試してみましょう。
- S:Summary(概要)
- D:Details(詳細)
- S:Summary(概要)
下記はSDS法を用いた例文です。ぜひご参考にしてください。
旅行を楽しむために一番大切なことは、事前準備であると考えます。(概要)
それは、旅先で予期せぬことが起きたり、イレギュラーで魅力的なイベントが発生した際に、臨機応変に対応できるからです。
海の見える街に訪れた際、水着や浮き輪だけでなく、スマホや貴重品を持ち歩ける防水バックがあった方がなお楽しめるでしょう。そこに防水用の小型カメラ(GoPro)が揃えば、旅の貴重な一瞬を記録に残すことまで叶います。(詳細)
以上のことから、旅行を楽しむためには、事前準備が何よりも大切といえるでしょう。(詳細)
SDS法では、はじめと終わりで概要(要点)をくり返すため、より伝えたい内容が読者の記憶に残りやすくなります。
3.ホールパート法
ホールパート法とは、「Whole(全体)」「Part(部分)」「Whole(全体)」の流れで伝えるライティング方法です。
実際のコミュニケーションでも活用される手法で、最初に話す内容の全体像を伝えたうえで、話の詳細な部分を説明し、最後にもう一度結論を述べるという仕組みです。
要点を最初と最後に伝え、間に詳細を挟むという点で、PREP法やSDS法とよく似ています。 ただし、ホールパート法では詳細な具体例などは述べず、より簡潔な文章になります。
- 全体:Whole
- 部分:Part
- 全体:Whole
下記はホールパート法の用例です。ぜひご参考にしてください。
旅行を楽しむために、事前準備は欠かせません。理由は主に3つあります。(全体)
1つ目は、予期せぬことが起きた際に対応しやすくなるからです。
2つ目は、その土地ならではのアクティビティに備えられるからです。
3つ目は、無理のないスケジュールで行きたい場所を回ることができるからです。(部分)
以上のことから、事前準備は旅行を楽しむために欠かせない要素だといえるでしょう。(全体)
限られた文字数のなかで説明しなければいけない場合や、伝えたい内容や要素が複数に分かれている際は、ホールパート法を使うことでより分かりやすくなります。
4.新・PASONAの法則
新・PASONAの法則は、作家・経営コンサルタントの神田昌典(かんだまさのり)さんが提唱した、ユーザーの購買行動を促しやすいメッセージの伝え方を示した法則です。
主にモノやサービスを売るために使われるテンプレートで、「Problem(問題)」「Affinity(共感・親近感)」「Solution(解決策)」「Offer(提案)」「Narrowing Down(絞込)」「Action(行動)」で構成されます。
従来の「PASONAの法則」の改良版で、Webライティングでは、LPやサービスページで活用されることが多いです。
- P:Problem(問題)
- A:Affinity(共感・親近感)
- S:Solution(解決策)
- O:Offer(提案)
- N:Narrowing Down(絞込)
- A:Action(行動)
下記は、新・PASONAの法則の例文です。ぜひご参考にしてください。(※取り上げられているサービスは実在しません)
せっかく休みを取って旅行に出かけたのに、予想外の天候でホテルにこもりっきりになったり、行きたいお店が軒並み定休日だったりと、思うようにバカンスを楽しめなかった経験はございませんか?(問題)
私も以前まで、旅先で起こる予想外のハプニングに疲弊していました。
リフレッシュするために旅行に行ったのに、消化不良のまま疲れ果てて帰るんじゃ意味がない…
しまいには大好きなはずの旅行に、面倒臭さや苦手意識を感じるようになってしまいました。(共感・親近感)
そんなある日、友人に誘われて沖縄旅行へ行くことに。計画やレンタカーの手配などは、すべて友人が行ってくれました。
私は、驚きました。旅行がすごく楽しい…
必ずしも、計画通りに行くことばかりではありませんでした。ネットでは開いているはずのお店が閉まっていたり、地域特有の急な悪天候でビーチアクティビティが中止になったり。
しかし、その都度友人は待ってましたと言わんばかりに「水族館に行こう」「実はもう一件、美味しいソーキそばのお店がある」と代替案を提示してくれたのです。
その時、私は気づきました。旅行を楽しむために本当に大切なことは、事前準備だったのです。(解決策)
お店の候補を数点ピックアップしておく、雨でも楽しめる施設を探しておくなど、徹底した事前準備をすることで、計画通りに行かなくてもすぐに別の案を実行することができます。
リスクヘッジをすることで、どんなことが起きても余裕を持って旅行を楽しむことができるのです。
旅行アプリ「トラベルプランナー」では、その土地ならではの事前準備をあなたにかわって行います。必要なアイテムや、悪天候の場合の代替案。行きたいお店の類似店を迅速にサーチ。(提案)
今なら、1ヶ月間無料でトライアル実施中です。無料期間は今月中まで。(絞込)
ぜひこの機会に、あなたの貴重なバカンスを実りあるものに!(行動)
新・PASONAの法則を使うことで、「どのような順番で何を伝えるか」迷う必要がなくなり、商品やサービスの魅力を最大限伝えられるようになります。簡単に書けるので、ぜひ活用してみてください。
5.QUESTの法則
QUESTの法則とは、「Qualify(絞込)」「Understand(理解)」「Educate(教育)」「Stimulate(刺激)」「Transition(変化)」の流れで伝えるライティングです。セールスライティングの一つで、問い合わせや注文など、読者にアクションを起こしてもらうために用います。
「QUESTフォーミュラ」「QUESTフォーミュラの法則」などさまざまな呼び方がありますが、すべて同じです。
- Qualify:絞込
- Understand:理解
- Educate:教育
- Stimulate:刺激
- Transition:変化
下記は、QUESTの法則の用例です。ぜひご参考にしてみてください。(※取り上げられているサービスは実在しません)
旅行の事前準備が苦手な方は多いのではないでしょうか?(絞込)
「予想外の天候でホテルにこもりっきりになった…」「行きたいお店が軒並み定休日だった…」
せっかく休みを取って旅行に出かけたのに、リフレッシュできず疲弊してばかりでは辛いですよね。(理解)
旅行アプリ売上NO.1!「トラベルプランナー」では、面倒な旅行の事前準備をすべて代行します。
その土地ならではの事前準備をあなたにかわって行います。必要なアイテムや、悪天候の場合の代替案。行きたいお店の類似店を迅速にサーチ。(教育)
今なら、1ヶ月間無料でトライアル実施中です。無料期間は今月中まで。(刺激)
今月までの限定サービスで、さらに抽選で10名様に沖縄ツアーをプレゼント!この機会にぜひダウンロードしてくみてくだい。あなたの貴重なバカンスを実りあるものに!(変化)
海外のライティング技法で、実際日本語で書いてみると少し胡散臭い感じになりますね。
より自然に伝えられる方法を研究してみましょう。
6.ストーリーフォーミュラ
ストーリーフォーミュラーとは、人を魅了するための文章テンプレートです。自分の思いを分かりやすく伝え、読者に感動を与えられます。
ストーリーフォーミュラは、大きく7つのステップに分けられます。
- 1.似ている現状
- 2.挫折
- 3.きっかけ
- 4.成功体験
- 5.メソッド化
- 6.他者の成功
- 7.次はあなたの番
下記、ストーリーフォーミュラの用例になります。ぜひご参考にしてください。
私も以前まで、旅先で起こる予想外のハプニングに疲弊していました。
せっかく休みを取って旅行に出かけたのに、予想外の天候でホテルにこもりっきりになったり、行きたいお店が軒並み定休日だったり…。(似ている現状)
もちろん自分でその土地の天候を調べたり、雨でも楽しめる施設を探したりできたと思います。
しかし、天候が変わりやすい場所だと天気も読めないですし、自分で施設を探すのにも限界がある。何よりせっかくリフレッシュのために旅行に来たのに、仕事以上に疲れているんじゃ意味がないじゃないですか…
しまいには大好きなはずの旅行に、面倒臭さや苦手意識を感じるようになってしまったんです。(挫折)
しかし、友達に誘われた沖縄旅行で、状況が一変! 旅行が大好きになり、今では毎月国内外問わず旅行を楽しんでいます。
その旅行では計画からお店の手配まですべて友達に任せたのですが、どれだけトラブルがあっても代替案を出してくれ、スマートで充実した楽しいバカンスになったんです。(きっかけ)
友達を見て、私は気付きました。旅行を楽しむために大切なのは、徹底した事前準備だったのです。
それはこれまで、怠惰な私が怠ってきたことでした。
次の旅行で、私は事前準備にこれまで以上の時間を費やしました。トラブルも事前に想定し、それに備えたスケジュールを組みました。
すると、旅行が格段に楽しく、そしてスムーズになったのです。いかに先を見据え、リスクヘッジをしつつ準備することが、バカンスの質をあげるか実感しました。(成功体験)
私はこの経験を活かし、「トラベルプランナー」という旅行アプリを製作しました。
事前準備は大切ですが、やはり忙しい社会人にとって、仕事の合間を縫って行うには手間がかかります。
このアプリは、その土地ならではの事前準備をすべて代行してくれます。必要なアイテムや、悪天候の場合の代替案。行きたいお店の類似店を迅速にサーチまで。
アプリを利用することで、面倒だった旅行の事前準備の手間が省け、さらにはありとあらゆる旅行のリスクヘッジができ、旅先で疲弊することがなくなります。(メソッド化)
「トラベルプランナー」を旅行嫌いで面倒くさがりの友人たちに勧めたところ、軒並み月一ペースで旅行に出かけるようになり、「人生が充実した」と口を揃えて言います。夢だった世界一周が叶った友人もいます。(他社の成功)
このアプリを使えば、あなたも疲弊せず実りあるバカンスを楽しめます! ぜひ一度使ってみてください。(次はあなたの番)
ストーリーフォーミュラは、自分の実体験をふまえ、読者に語りかけるような手法です。相手の心を動かしつつ、集客やサービス購入に導きたい場合におすすめのライティング方法といえるでしょう。
7.三段論法
三段論法とは、「大前提」「小前提」「結論」流れで伝えるライティング方法です。論理的な文章を書く場合に活用されます。
大前提と小前提の順序が重要で、前提の対象を徐々に小さくすることを意識しましょう。
- 大前提(例:AはBだ)
- 小前提(例:CはAだ)
- 結論(例:だからCはBだ)
ハプニングに備えリスクヘッジをすることは、旅行を楽しむためにとても重要。(大前提)
事前準備は、イレギュラーなことが起きた際、柔軟に対応するために対策することでもある。(小前提)
つまり事前準備は、旅行を楽しむための大切な行いである。(結論)
三段論法を使うと、どうしても結論が後ろに来てしまいます。SEO記事などでは好まれないこともあるので、場合によっては「結論」「大前提」「小前提」「結論」の流れで書くことをおすすめします。
まとめ 基本は結論ファーストがおすすめ
以上、Webライティングのテンプレートをご紹介しました。
テンプレートに倣って文章を書くことは、ライティング上達のコツだと感じます。文章が上手い人の多くは、伝わりやすい文章の型を身につけたうえで、自己流に崩して書いています。
そのため、ぜひまずはテンプレートを参考に文章を書いてみましょう。
ちなみに、さまざまなテンプレートをご紹介しましたが、まずは「PREP法」「SDS法」「ホールパート法」のように結論ファーストで書くことをおすすめします。
基本的には、結論から述べる文章が分かりやすいとされており、SEO観点でも評価が高い傾向にあるからです。読者が知りたい答えを最初に持ってこないと、早期離脱に繋がってしまう恐れもあるので、結論ファースト以外のテンプレートを使うときは注意しましょう。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました!