Web制作会社が案件の受注獲得を増やす方法

今回は、Web制作会社が案件を受注する方法を紹介します。

Web制作会社を立ち上げても、簡単に仕事を受注できるわけではありません。

いくつかの集客方法を駆使して、受注が途絶えない努力をする必要があります。

この記事を参考に、Web制作の案件受注を増加する方法を試してみてください。

Web制作会社が案件を受注する方法

ここでは、Web制作会社が案件を受注する方法を紹介したいと思います。

見積もり業者に登録

一番手っ取り早いのは、見積もり業者に登録することです。

有名な見積もり業者ですと、Web幹事というものがあります。

このような業者に登録しておくと、多数の案件を紹介してもらえ、その中から良さそうな案件があれば商談に進むことができます。

会社によって料金体系は異なりますが、商談に進んだ場合は紹介料を支払います。

見積もり業者のメリット

見積もり業者を利用するメリットは、以下になります。

  • 営業活動の手間と費用を抑えられる
  • クラウドソーシングに比べると制作費は高い
  • 事前に業者がヒアリングしてくれるので、商談がスムーズ

見積もり業者に依頼するメリットは、見積もり業者が代わりに営業してくれるので、営業活動の手間と費用を抑えることができる点です。

見積もり業者をうまく活用できれば、自社で営業マンを雇用する必要がなくなります。

また、下記で紹介するクラウドソーシングと比べると制作費は比較的高めの案件が多いです。

相場より安い案件の紹介もありますが、そのような案件は商談を避ければ問題ありません。

こちらに案件を紹介する前に、見積もり業者が発注者の要望などを事前にヒアリングしてくれるので、商談がスムーズにいくメリットもあります。

見積もり業者のデメリット

見積もり業者を使用するデメリットは以下です。

  • 費用が発生する
  • 直案件と違い、複数者との競争になる
  • プレゼン能力を問われる

デメリットは、紹介料や成約料が発生する点です。

そこまで高額な料金を取られるわけではありませんが、これらの費用を計算に入れて利益を考える必要があります。

見積もり業者を利用する発注者は、複数の制作会社と商談を行うので、その中で競争になります。

そこで価格競争が生まれます。

商談ではどれだけ自社の制作物のクオリティが高いかをアピールする必要があるので、プレゼン能力が必要になります。

クラウドソーシングに登録

クラウドソーシングは主にフリーランスや副業の方が使うイメージがありますが、法人でも問題なく仕事を受注することができます。

有名なクラウドソーシングサービスには「ランサーズ」や「クラウドワークス」があります。

クラウドソーシングのメリット

クラウドソーシングには以下のようなメリットがあります。

  • 豊富な案件がある
  • 実績が増えて評価が上がると、発注者側から相談が来る
  • 発注者の評価が分かる
  • 定期的な受注案件もある

ランサーズやクラウドワークスは有名なサービスなので、案件が豊富に登録されています。豊富な案件から選べる点はメリットです。

クラウドワークスではランサーの評価が表示されてランク付けされるので、評価が増えてランクが上がると、発注者側から制作の相談が来るようになります。

発注者側にも評価がつけられるので、ある程度発注実績がある発注者であれば事前に評価を知ることができ、評判の悪い発注者を避けることができます

単発ではなく定期的な発注がある案件も多いので、毎月の売り上げの安定に繋がります。

クラウドソーシングのデメリット

クラウドソーシングには、以下のようなデメリットがあります。

  • 単価が安い
  • 紹介料が高い

クラウドソーシングはたくさんのランサーが登録しているので、価格競争が起きて単価が安くなる傾向があります。

このサービスは発注者が費用を抑えるために使われるので、予算に余裕のある発注者はあまりクラウドソーシングを使っていません。

単価が安い上に紹介料は結構取られるので、実際の売上はかなり少なくなります。

SEOで集客

特定のキーワードで自社サイトをGoogle検索の上位に表示させて、問い合わせの件数を増やす方法もあります。

弊社でもSEOでの集客は力を入れており、Google検索経由で仕事の相談も来ます。

SEO集客のメリット

SEOでの集客には、以下のようなメリットがあります。

  • 一度上位表示されると、自動的に相談の問い合わせが来る
  • 自社でやればお金がかからない

例えば、営業メインの場合、営業活動をストップすると案件を受注できなくなります。

SEOで上位表示させると、日々の営業活動をしなくても自動的に案件の相談が来るようになります。

業者やコンサルタントに頼まず自社でSEOを行えば、お金をかけずに集客ができます。

SEO集客のデメリット

SEOでの集客には、以下のようなデメリットがあります。

  • すぐに効果は出ない
  • 専門知識が必要
  • Googleのアルゴリズムアップデートによる変動リスクがある

SEOの施策は、すぐに効果が出ません。

Google検索の上位に表示させるには、オウンドメディア(ブログ)をしっかり更新する必要があります。ある程度記事が増えないと、SEOの効果は出ません。

ですので、「今月来月の発注をすぐに増やしたい」という希望には向いていません。

SEOには専門的な知識も必要なので、それらを学ぶ時間も確保しなくてはいけません。

仮にGoogle検索で上位になったとしても、アルゴリズムがアップデートされて突然順位が下がるということもあります。

セミナーに参加する

無料のセミナーに参加して、自身のスキルを磨いたり、潜在顧客や同業者と繋がりを作る方法もあります。

最近では、セミナーを紹介するポータルサイトが数多く存在しており、そこから興味のあるセミナーを探すことが可能です。

セミナーに参加するメリット

セミナー開催には、以下のようなメリットがあります。

  • 専門知識や最新情報を学べる
  • 信頼性のある情報源に触れられる
  • 人脈を広げられる

セミナーは、業界の動向や最新の知識を学べるため、自分のスキルを向上させることができます。

専門家の話を直接聞けることで、信頼性の高い情報を得られるだけでなく、自分の知識に自信を持てるようになります。

また、同じ興味を持つ参加者や講師と交流できるため、潜在顧客や業界の繋がりを作ることができます。

セミナー参加時のデメリット

セミナーに参加する際には、以下の点に注意しましょう。

  • テーマに沿ったものを選ぶ
  • 時間の管理が必要
  • 参加後の行動がカギ

自分の目的や業務に合ったテーマのセミナーを選ぶことが重要です。たとえば、SEOやWeb広告、LP(ランディングページ)の改善、Webサイトの分析や改善などが挙げられます。

セミナーは時間が限られているため、事前に準備して効率よく学べるようにすることをお勧めします。

セミナーで得た知識を実際の業務に活かしたり、交流した相手とその後の関係を築く努力をすることが重要です。

セミナーに積極的に参加することで、知識やスキルを磨くだけでなく、ビジネスチャンスを広げることができます。

特に無料のセミナーは気軽に参加できるため、まずは興味のあるものから始めてみると良いでしょう。

電話・DMで営業

電話やDMで営業するという手もあります。

Google検索で色々な業種の会社を検索して、サイトが古い場合は営業をかけてみます。

また、Googleマップには出てくるけどWebサイトがない会社やお店、事務所などにもアプローチできます。

電話・DM営業のメリット

電話・DMでの営業には、以下のようなメリットがあります。

  • すぐに始められる

電話・DM営業のメリットはすぐに始められるという点でしょう。

電話機とメールアドレスさえあればすぐに営業活動ができます。

電話・DM営業のデメリット

電話・DMでの営業には、以下のようなデメリットがあります。

  • 相手に迷惑がかかる
  • 営業力が必要になる
  • 心が折れそうになるかも
  • 人件費がかかる

電話やDMは、受け手にとって不意打ちであることが多く、迷惑に感じられる場合があります。

たとえば、電話では業務中の貴重な時間を割くことになりますし、DMではメールボックスがいっぱいになり、不快に思われることも少なくありません。

電話・DMでの営業をする場合は、商談に持ち込むまでの営業力が必要になるので、特に、制作業務を主としていた人にとっては、このプロセスが負担に感じられることもあるでしょう。

電話営業は断られることがほとんどであり、その度に精神的な負担を感じるかもしれません。

DMに至っては無視されるケースが多く、結果が出るまでの過程で心が折れそうになることもあるでしょう。

電話やDM営業を実行するには人的リソースが必要です。営業職を雇う場合には当然コストがかかります。そのため、外部の見積もり業者を活用するなど、コストパフォーマンスを考慮した手段を検討することも一案です。

電話やDMでの営業は、確かに有効な場合もありますが、その特性やリスクを十分に理解した上で、戦略的に取り組むことが求められます。

そのほかの案件受注方法

あまり経験がないので、詳しく説明はできませんが、以下のような方法もあります。

SNSの運用

SNS経由で仕事を受注している制作会社もあります。

特に、XやInstagramを中心に自社の実績やサービスを発信することで、潜在顧客からの問い合わせを得ることができるようです。

ただし、SNS運用には向き不向きがあり、継続的な投稿や反応が求められるため、得意な人とそうでない人で結果が異なることもあるようです。

弊社はあまり得意な分野ではないのであまり力を入れていません。

チラシ配り

会社やお店に直接チラシを配布するという手法もあります。地域密着型のサービスを展開している場合には効果が期待できるかもしれません。

一方で、この方法は労力がかかるわりに結果が出にくいこともあるようです。

実際、試してみた方の話では、効果を実感できずにすぐにやめてしまうケースもあるとのことです。

おすすめの案件受注方法はどれ?

弊社で利用しているおすすめの案件の受注方法は以下です。

  • SEO集客(長期的な施策)
  • 見積もり業者の利用(短期的な施策)

SEOは時間がかかりますが、一度上位に上がるとかなり安定的に相談のメールが来るようになります。

今のうちに種を蒔いて、後から受注が楽になるようにしておくことをおすすめします。

見積もり業者もたまに使っています。

営業職を雇うより楽ですし、仕事で手がいっぱいの時は商談をストップできて出費のコントロールがしやすいです。

案件の受注を増やすには

私の実体験から、案件受注につながった要因を紹介したいと思います。

SEOを強化する

SEOで会社のWebサイトを上位表示できれば、受注がしやすくなります。

Web業界に従事していれば「株式会社LIG」という会社はご存知かと思います。

この会社は自社メディアにかなり力を入れており、多くのキーワードで上位表示されます。

そのため、Web制作会社の中でもトップクラスにブランド力があります。

ここまでできなくても、ある程度力を入れて取り組めば、Google検索からのアクセスで案件を受注することは可能です。

+αがあると受注しやすい

Web制作会社は数多く存在するので、その中から選んでもらうのは簡単なことではありません。

「Webデザインとコーディングができます」だけですと、他の制作会社と差別化できないので、案件の受注が難しくなります。

そのため、Webデザインとコーディング以外にも強い分野を持っていると、専門性が高さをアピールして案件受注がしやすくなります。

例えば、

  • Web広告に強い
  • SEOに詳しい
  • STUDIO、Shopifyといったサービスの活用が得意
  • WordPressに強い
  • LPに強い
  • 動画編集もできる
  • 検索システムや会員サイトといった、システムの開発もできる

といった強みを持っておけば、案件受注を増やすことができるでしょう。

弊社の場合は、特にWordPressの制作が得意なので、WordPressでのサイト制作を多数ご依頼いただいています。

経営者の知り合いを増やそう

当然ですが、経営者の知り合いが多いと、受注は多くなります。

弊社でも経営者のつながりで仕事をもらうことが多いです。

名刺交換するだけの繋がりではなく、飲みに行ったり食事をしたりするくらいの繋がりが望ましいです。

実際名刺交換した程度の経営者から受注できたことはほとんどなく、逆に仲のいい経営者とは商談がスムーズに進みます。

交流会で名刺交換をするだけではなく、飲みに行ったり趣味で繋がったりして関係を深めるようにしましょう。

まとめ

今回は、Web制作会社向けに案件の受注方法を紹介しました。

受注が少ない間は大変ですが、ある程度案件をこなすと定期的な受注や保守・管理の仕事が増えてくるので、売り上げは安定してきます。

この記事を参考に、頑張って案件を獲得していきましょう。